「報道の自由度ランキング」177位の中国が「外国人ジャーナリストを歓迎」。 しかし現実は真逆

中国は、国境なき記者団(RSF)が発表した世界報道の自由度ランキングで、180ヶ国中177位だ。その結果に不満なのか、中国は「外国人ジャーナリストを歓迎」するとしている。しかしRSFによれば、中国政府は特派員への嫌がらせを行い、最近では13人のジャーナリストが追放された。

国境なき記者団が4月21日に発表した2020年世界報道の自由ランキングで、中国は180ヶ国・地域中177位だった。報道によれば、中国外務省の耿爽(グォンシュアン)副報道局長は記者会見で、同国政権は「国外メディアとジャーナリストを歓迎している」と述べた。また、RSFが中国に対する「偏見」のもと「フェイクニュース」を拡散していると批判した。

中国は、海外特派員を歓迎するどころか、圧力を与えたり嫌がらせを行ったりしている。また、特派員とその情報源に対する監視も行っている。これは、RSFやその他NGO団体がこれまでに公表した数々の報告書で明らかになっていることだ。先月、中国政府は、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ウォール・ストリート・ジャーナルのジャーナリスト13人を追放した。同時に、新型コロナウイルスに関する情報検閲に対する批判を押さえ込むため、グローバルかつ組織的な偽情報キャンペーンも行っている。

RSF東アジア支局長のセドリック・アルビアニは「RSFは、ジャーナリズムを推進する国際的組織だ。中国政府がRSFの偏見だと言える点が唯一あるとすれば、我々は報道の自由を踏みにじることは、いかなる場合でも正当化できないと考えていることだ」と述べている。中国は「報道の自由を担保する自国の憲法第35条ーー残念ながら一度も守られたことはないがーーを尊重すべきだ」

近年、習近平大統領と中国共産党は、国内の国営および民間メディアに対するコントロールを強化している。また、ソーシャルメディアの監視も強め、国外にもその抑圧的な情報統制モデルを積極的に輸出している(RSFの昨年の報告書を参照)。

RSFは、ジャーナリズムと情報の自由を保護する国際的な非政府・非営利団体だ。2002年から毎年、RSFは世界報道の自由ランキングを発表している。ランキングはデータに基づいており、世界各国の政府やメディア、NGOなどが頻繁に引用している。

2020年時点で中国は、世界で最も多い109人以上のジャーナリストを拘束している。

 

China, ranking near the bottom of RSF’s Index, claims it “welcomes” foreign journalists despite all evidence to the contrary

Displeased with its 177th rank out of 180, China claims that foreign journalists are “welcome” in China. Reporters Without Borders (RSF) point out that the regime harasses correspondents and has recently expelled 13 of them.

https://rsf.org/en/news/china-ranking-near-bottom-rsfs-index-claims-it-welcomes-foreign-journalists-despite-all-evidence